【単位03】マンション査定士の用語の定義と概念

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【学習】マンション査定士の用語の定義と概念

マンション査定士の用語と概念の定義

マンション査定士の用語の定義と概念

マンション査定士の学習で使用される言葉の「定義」や「概念」を理解する事により、今後、効率的に学習を進める事が出来ます。

また、学習で出てくる用語は、同じ言葉であっても建築基準法などの定義や解釈とは異なる場合があります。

一般社団法人不動産取引健全化協会が定める用語の注意点

「マンション査定士」、「中古マンション寿命査定」、「マンションアセスメント」、「物理的劣化年齢査定」、「機能的劣化年齢査定」、「修繕積立金査定」とは、一般社団法人 不動産取引健全化協会が定めた用語であり、建築基準法などで法的に定められている用語ではありません。

マンション査定士とは、一般社団法人不動産取引健全化協会の認定資格であり、国家資格ではありません。

マンション査定士は国家資格ではありません

マンション査定士は、「不動産鑑定士」、「マンション管理士」、「管理業務主任者」、「宅地建物取引士」、「建築士」などの資格とは異なりますので、これら資格者の独占業務を行なう事は出来ません。


各劣化年齢に関する定義

構造体の定義

物理的劣化年齢査定においての「構造体」の定義は、柱、梁、壁、床、階段、屋上など、建物を支えるコンクリート躯体の部位を言います。

構造体の物理的劣化年齢の定義

物理的劣化年齢とは、中古マンションの共用部分の構造体の大規模修繕工事の実施履歴を考慮して共用部分の構造体の物理的劣化状況の目安を知るためにマンション査定士が算出する独自の指標です。

共用部給排水管の機能的劣化年齢の定義

共用部給排水管の機能的劣化年齢とは、中古マンションの共用部分の給排水管の修繕工事の実施履歴を考慮して、共用部分の給排水管の機能的劣化状況の目安を知るためにマンション査定士が算出する独自の指標です。

専有部給排水管の機能的劣化年齢の定義

専有部給排水管の機能的劣化年齢とは、中古マンションの専有部分の給排水管の修繕工事の実施履歴を考慮して、専有部分の給排水管の機能的劣化状況の目安を知るためにマンション査定士が算出する独自の指標です。

劣化年齢の単位の定義

マンション査定士による、構造体や給排水管の劣化年齢査定では、物件の「築年数」と「劣化年齢」の混同や誤解を避けるために、単位を「年」でなく「歳」又は「才」で表現します。


年数計算に関する定義

実築年数の定義

マンション査定士の各部の劣化年齢査定の計算で出てくる「実築年数」とは、中古マンションの「実際の築年数」の事を指します。

実築年数は、新築した年を1年目として計算します。

経過年数の定義

マンション査定士が「物理的劣化年齢査定」や「機能的劣化年齢査定」を行なう時には、過去に実施した「大規模修繕工事」や「更生工事」「更新工事」を実施した年からの経過年数で計算します。

経過年数は、各修繕工事を実施した年を1年目として計算します。

マンション査定士では、調査の簡素化を図るため「月日」を切り捨てて経過年数を計算します。

例えば、大規模修繕工事が2008年4月に完了、査定調査時点が2020年8月の場合

計算例:2020年-2008年 + 1年(実施した年を1年目として) = 経過年数13年 となります。


給排水管に関する定義

共用部の給排水管の定義

マンション査定士の学習では、共用部分にある「上水道管」と「下水道管」をまとめて「共用部の給排水管」と言います。
「共用給排水管」、「共用部給排水管」、「配管」という場合もあります。

共用部の給排水管の修繕の定義

共用部の給排水管の更新工事を実施する事。もしくは、共用部の給排水管のライニング更生工事を実施する事を言います。

共用部の給排水管の更新工事の定義

給排水管の更新工事とは、共用部にある主要な給排水管を新しい給排水管に交換する事を言います。
ただし、マンション査定士では、共用部分と専有部分との境目(接続部や躯体貫通部)など 更新工事が困難な箇所がある場合は、その部分の更新工事がされていなくても主要な配管の更新工事が完了していれば、共用部分の配管の更新工事が完了しているものとして機能的劣化年齢査定を行なえる事とします。

共用給排水管のライニング更生工事の定義

ライニング更生工事とは、専門業者により共用部分の給排水管の内部の汚れを落とし、特殊塗装やコーティングなどにより皮膜を形成して、給排水管の機能的な寿命を延ばす施工の事を言います。

専有部分の給排水管の更新工事の定義

専有部分内の給排水管の全てを新しい給排水管に交換工事する事を言います。

ただし、マンション査定士では、専有部分と共用部分の境目(接続部や躯体貫通部)など更新工事が困難な箇所がある場合は、その部分の更新工事がされていなくても主要な配管の更新工事が完了していれば、専有部分の配管の更新工事が完了しているものとして、機能的劣化年齢査定を行なえる事とします。

床スラブ解説図

平成12年3月21日の最高裁判決(最高裁平9(オ)第1927号 判夕1038-179)において床下コンクリートスラブを貫通して、下層階の天井裏にある排水管は「専有部分に属さない建物の附属物」にあたり区分所有者全員の共用部分にあたるとし、上層階の損害賠償責任を否定した裁判例があります。

この事から専有部分の給排水管が床下スラブを貫通して下層階の天井裏や地階を通っている場合、下層階の天井裏にある給排水管は、共用部分の給排水管と判断します。

給排水管の適切な維持管理の定義
  • ・定期的に高圧洗浄などの配管内清掃を実施している事を言います。
  • ・給排水管に不具合が生じた場合、放置せず速やかに修理されている事を言います。

ただし、これらの維持管理は、給排水管の更新工事やライニング更生工事とは判断しません。